特集 必携 腹腔鏡下胃癌手術の完全マスター—ビギナーからエキスパートまで
扉
pp.659
発行日 2016年6月20日
Published Date 2016/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211190
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胃癌治療ガイドラインの改定で,腹腔鏡下手術はcStageⅠで幽切で切除可能な症例については標準治療の一選択肢となった.しかしNCDデータによれば,腹腔鏡下で行われている幽門側胃切除術は2012〜2013年の胃癌手術の41%であり,これは近年の学会の動向や早期胃癌が全胃癌の50%を超えていることなどから予期される数値よりやや低いようにも思われる.一方,胃癌の腹腔鏡下手術は決して容易な手術ではない.学会で熟練した外科医による編集されたビデオを見ていて誰でも同じようにできそうに思えるとすれば,それは幻想である.今後は一定数の専門病院への症例の集約も必要とは考えるが,それでもわが国の医療事情を鑑みると,今後導入する必要がある医療機関は依然として存在する.
本特集の〈PartⅠ〉では,腹腔鏡下胃切除術の導入に始まり,技術認定を取得するまでの道筋を示す.〈PartⅡ〉では,その先の課題とめざすべき高みについて,識者に解説していただいた.
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