Japanese
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特集 外科医に求められる積極的緩和医療—延命と症状緩和の狭間で
臓器別:緩和手術・処置の実際
非治癒胃癌における緩和手術
Palliative surgical and endoscopic intervention in incurable gastric cancer
藤谷 和正
1
,
本告 正明
1
,
中塚 梨絵
1
,
川田 純司
2
,
西川 和宏
3
,
宮崎 進
1
,
團野 克樹
1
,
久保田 勝
1
,
松田 宙
1
,
岩瀬 和裕
1
Fujitani Kazumasa
1
1大阪府立急性期・総合医療センター消化器外科
2市立貝塚病院外科
3国立病院機構大阪医療センター外科
pp.1468-1473
発行日 2015年12月20日
Published Date 2015/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211016
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【ポイント】
◆非治癒胃癌に対する外科治療には,予後の延長をめざす減量手術とQOLの改善を目的とした緩和手術がある.
◆緩和手術を要する病態としては,胃幽門狭窄症に代表される胃流出路障害,腹膜播種による腸閉塞,胃原発巣からの繰り返す出血,胃原発巣の穿孔などがある.
◆術式としては,胃空腸吻合術,姑息的胃切除術,内視鏡下ステント留置術,腸バイパス術,腸切除術,人工肛門造設術などがある.最適な術式を選択するには,各術式の長所・短所や術式間の違いを知っておくことが重要である.
◆いずれの術式を選択するにせよ,注意すべき合併症,術後30日以内の死亡率,期待される予後や予後因子を知っておくことは,緩和手術に踏み切るか否かの決断に重要である.
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