Japanese
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特集 肛門疾患治療の現況
痔核手術のポイント
"Semi-open" hemorrhoidectomy
松田 直樹
1
Naoki MATSUDA
1
1松田外科医院
pp.1609-1613
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210531
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日常生活にほとんど支障のない軽度の痔核(第1度)や,多少支障がでても坐剤や軟膏,内服薬などで症状の消失する中程度の痔核(第2度)などは手術の適応としていない.たとえ,それらに予防的な目的で手術を行ったところで結果はおそらく良くなく,多彩な術後愁訴に悩まされる.当院の手術基準は,保存療法が無効で,症状が長年不変または次第に悪化するものとしている.その場合も医師が病状について十分説明し,患者も納得して手術を希望した時に手術療法を行っている.術式の基本は結紮切除法であり,創部の適度のアンダーマイニングと,慢性炎症による肛門狭窄に対する括約筋切開術,およびドレナージ創の"半開放性縫合"よりなる.この特徴は手技が簡単で出血もほとんどなく,"半開放性"に縫合をしているため治りも早く痛みも少ない.また,術後狭窄の心配もない.
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