Japanese
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特集 肛門疾患治療の現況
低位筋間痔瘻手術のポイント
The point of the operation for low intersphincteric fistula
松島 誠
1
Makoto MATSUSHIMA
1
1松島病院
pp.1615-1618
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210532
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痔瘻手術の目的は,anal cryptに存在する原発口(一次口)と,それに続くanal glandに形成された原発巣の確実な切除であり,これを最小限の手術侵襲のもと機能障害を残さずに施行することである.
低位筋間痔瘻とは,瘻管が内外括約筋間を歯状線よりも下方に走行するものを指し,どのクリプトからも発生しうる最も頻度の高い(全痔瘻の約60%)痔瘻である(図1〜2).手術に際し,原発口が後方に存在するものと,前方または側方に存在するものでは術式選択に違いがみられる.後方のものに対しては基本的に全瘻管の開放術式を,前方または側方のものには括約筋温存術式を選択すべきである.この項では入院を前提とした手術法を述べる.
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