Japanese
English
臨床報告
術前診断しえた閉鎖孔ヘルニアの1例—特に超音波検査の有用性について
A case of an obturator hernia preoperatively diagnosed by ultrasonography
山田 和彦
1
,
生駒 茂
1
,
渡辺 和礼
1
,
吉嶺 巡
1
Kazuhiko YAMADA
1
1国立療養所霧島病院外科
pp.1253-1255
発行日 1989年9月20日
Published Date 1989/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210458
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はじめに
閉鎖孔ヘルニアは比較的稀で,かつ術前診断が困難な疾患とされている.しかし,近年本症の診断にCT(computed tomography)検査やイレウス管よりの選択的造影が有用であることが明らかにされ,術前に確診された本症の報告がみられるようになってきている1〜9).最近われわれは嵌頓性閉鎖孔ヘルニアを経験し,超音波検査,CT検査,イレウス管よりの選択的造影の三者を行い,それぞれの検査により本症と確診しうる所見が得られた.特に,超音波検査が閉鎖孔ヘルニアの診断に有用であることを報告した文献は,われわれが検索した範囲内ではみられず,これが最初の報告と思われる.
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