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特集 胃癌治療の最近の話題
術後のQuality of Lifeからみた胃癌手術のあり方—とくに栄養障害の面から
How best to surgically treat gastric carcinoma to obtain a better quality of life especially from a standpoint of nutritional status
佐藤 薫隆
1
,
為我井 芳郎
1
,
井出 道也
1
,
向井 佐志彦
1
Nobutaka SATO
1
1佼成病院外科
pp.759-767
発行日 1989年6月20日
Published Date 1989/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210373
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[目的]胃癌手術後の長期生存例(5年以上)に対して,quality of lifeを栄養障害の面から術式別に検討した.[方法]幽切58例,胃全摘58例,噴切9例を対象とし,貧血,低蛋白血症,消化吸収試験,小腸生検,術後愁訴を検索した.[成績]いずれの項目でも,異常例の頻度は胃全摘>噴切≧幽切であった.再建術式別では,胃全摘でB-Ⅱ法>空腸間置法であった.文献的にはRoux-Y法≧空腸間置法,幽切でB-Ⅱ法≧B-Ⅰ法であった.小腸生検では絨毛の萎縮,膜酵素の低下があった.吸収不良症候群の発生は胃全摘後で,B-Ⅱ法>空腸間置法であった.[結語]長期的に栄養障害の面からみると,胃全摘より部分切除がよく,食物が十二指腸を通る再建術式が望ましい.
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