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新しい吸収性補強材料—PGA-meshの基礎的研究と臨床応用
Experimental and clinical evaluation of new absorbable PGA-mesh as a wound wrapping or support
田辺 達三
1
,
岡安 健至
1
,
菱山 眞
1
,
熱田 友義
2
,
菱山 豊平
2
,
伊藤 紀之
2
,
子野日 政昭
2
Tatsuzo TANABE
1
1北海道大学医学部第2外科
2旭川市立病院外科
pp.263-267
発行日 1989年2月20日
Published Date 1989/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210296
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はじめに
外科手術において被覆,補強の目的で,古くから大網などの自家組織が応用されてきた.しかし外科の進歩とともに積極的な合併手術,拡大手術が広く行われる傾向にある今日では,切除面や縫合部にみられる出血,体液漏出,縫合不全などを防止できる被覆材料,および剥離面や切離面にみられる癒着,死腔形成,組織の抗張力減弱などを防止できる補強材料,さらに組織欠損部に対して機能をも補助できる補填材料の必要性は増大してきている.
この目的でダクロン布,PTFE布,マーレックスなどが主として用いられているが,領域別にみると表1のごとく要約できる.一般に医用材料に求められる条件として表2のごとき諸点があげられているが,被覆,補強の目的で用いられる場合には,とくに異物反応を増大させない,感染を誘発しない,異常な瘢痕を形成しないなど,副作用を生じないことも重要である1).
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