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特集 膵臓の外科—up to date
胃癌手術における膵体尾部合併切除—膵液瘻の予防と治療
Partial pancreatic duct occlusion for prophylaxis of pancreatic fistula after distal pancreatectomy
高木 正和
1
Masakazu TAKAGI
1
1静岡県立総合病院外科
pp.81-86
発行日 1989年1月20日
Published Date 1989/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210263
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胃癌手術に伴う膵体尾部脾の合併切除は,ときに術後膵液瘻を形成し,このうち重篤なものは腹腔内膿瘍や腹腔内出血を引き起こし治療に難渋することがある.われわれはこのような合併症を予防する目的で膵管部分充填閉塞法を考案し,良好な成績を得ている.今回,われわれの膵液瘻形成予防の方法とその特徴を紹介する.膵液瘻の診断には,膵切離断端部に留置したドレーンからの排液の性状を観察することが重要であり,良好なドレナージにより早期に回復が見込まれるものがある.腹腔内膿瘍や腹腔内出血を合併するものについては,ドレナージ手術や緊急血管造影,および血管塞栓療法が有効と思われる.
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