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特集 鼠径ヘルニアの診療
再発ヘルニア—原因と治療のポイント
Recurrent groin hernias:their cause and treatment
柵瀬 信太郎
1
Shintaro SAKURAI
1
1聖路加国際病院外科
pp.1057-1069
発行日 1988年6月20日
Published Date 1988/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210107
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再発ヘルニアの原因は,1)前立腺肥大症,慢性閉塞性肺疾患,便秘などの術前合併疾患の有無,2)コラーゲン代謝異常,3)内鼠径輪縫縮不全,4)ヘルニアサック高位結紮不全,5)合併ヘルニアの見逃し,6)不適切な組織を用いた術式,7)縫合部への過緊張,8)術後創感染などがあり,これらの原因のいくつかが相重なって再発が起こってくる.
治療にあたっては,個々の症例で何が原因であったのかをよく考え,原因に見合った手術を行うことが最も大切である.術式は通常の標準術式の基本と全く変わるものではないが,症例によってはpreperitoneal approach, prosthesisを用いた補強が適している場合もあり,これらの術式についても理解しておく必要があり解説を加えた.
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