特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
食道
食道アカラシア筋切開
磯野 可一
1
,
碓井 貞仁
1
Kaichi ISONO
1
,
Sadahito USUI
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.750-751
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210016
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食道アカラシアに対する筋切開法は下部食道,噴門部に粘膜外筋切開を行うHeller法,経胸的に筋切開を行うOlsen法,Ellis法などが知られている.Heller法は手術手技が容易で,侵襲も少ない有用な手術法として欧米ならびに本邦で広く行われているが,教室でも有茎胃弁移植術を開発するまでの間は,主としてHeller法を行ってきた.
本法の手術の要点は,良好な視野を得ること,腹部食道,胃噴門部前壁の左胃動静脈,短胃動静脈末梢枝の結紮切離,迷走神経前枝と後枝本幹の温存,十分な長さの食道・胃噴門部粘膜外筋縦切開と再接合の防止,などである.
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