文献抄録
腹部大動脈グラフトの遅発性穿孔
内田 智夫
1
1慶応大学医学部外科
pp.234
発行日 1988年2月20日
Published Date 1988/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209929
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腹部動脈瘤や大動脈・腸骨動脈の閉塞性疾患に対する人工血管置換術は標準的な治療法として確立している.置換した人工血管の変性により,仮性動脈瘤や破裂を生ずることは稀で,そうした報告も少ない.著者らは,aortic graftに生じた遅発性の穿孔例を8例経験し,この症例報告と原因や治療方法について述べている.
症例は全て男性であった.初回手術前の主訴は跛行または安静時痛で,1例は小さな大動脈瘤を伴っていた.7例はaortobifemoral graft,1例はaortobiiliacgraftを用いた.使用した人工血管はWeavenit 20×10mm 6例,DeBakey 16×8mm 1例,Teflon 1例であった.初回手術は1965年から73年の間に行った.
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