Japanese
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特集 頸部腫瘤の臨床
頸部腫瘤をきたす疾患の種類・頻度
Statistical analysis of neck mass
高橋 広臣
1
Hiroomi TAKAHASHI
1
1北里大学耳鼻咽喉科
pp.433-438
発行日 1987年4月20日
Published Date 1987/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209664
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429例の頸部腫瘤を悪性腫瘍,良性腫瘍,炎症その他の腫瘤にわけて検討した.
悪性腫瘍は40歳以上で増加し男女で発生年齢や部位に特徴がみられた.特に甲状腺癌は女性に多く,悪性腫瘍の56%を占める転移性癌は男性の上頸部に最も多かつた.
良性腫瘍は49歳以下に,先天性頸嚢腫は29歳以下(特に19歳以下)に多く,30〜49歳では女性の甲状腺腺腫が最も多かつた.甲状腺や唾液腺を除くと良性腫瘍も上頸部に多発し,とりわけ先天性嚢腫,血管・リンパ管腫が多かつた.正中頸部に発生する腫瘤は大部分が甲状舌管嚢腫であつた.
炎症性腫瘤は19歳以下と30〜40歳代に多く,やはり上頸部でリンパ節炎が多かつた.
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