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臨床研究
インスリノーマ患者の術中管理—ぶどう糖の持続点滴と血糖連続測定装置の有用性
Intraoperative management of a patient with insulinoma:Use of a continuous glucose monitor for control of blood glucose
戸塚 芳宏
1
,
津田 一男
1
,
高田 尚文
1
,
堀 真也
1
,
上平 敦
1
,
田中 彰
1
,
山内 教宏
2
Yoshihiro TOTSUKA
1
1鳥取大学医学部麻酔学教室
2鳥取大学医学部附属病院救急部
pp.1189-1192
発行日 1986年7月20日
Published Date 1986/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209494
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はじめに
インスリノーマ患者の術中管理上,最も大切なことは低血糖の防止であり1-6),このため,術前,術中,術後に血糖を繰り返し測定して,血糖をコントロールすべくぶどう糖を一定の速度で投与するのが一般的である.しかし,術中の低血糖発作に対しては,グルカゴンを使用する方がよいという意見もある1).
今回,われわれはインスリノーマ患者に対して,術中および術後の血糖連続モニタリングによる血糖管理を行うとともに,術前,術中,術後に計4回のグルカゴン負荷試験を行い,グルカゴンに対する血糖とインスリンの反応を調べて,グルカゴンの投与が術中の低血糖の管理に有用であるか,また,グルカゴンに対する血糖の反応が術中の腫瘍摘出の指標となり得るか否かを検討したので報告する.
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