Japanese
English
臨床報告
50年来の痔瘻に発生した肛門部粘液癌の1例
Mucinous carcinoma of the anal region associated with fistula-in-ano of long-standing
田中 千凱
1
,
伊藤 隆夫
1
,
竹腰 知治
1
,
加藤 元久
1
,
加地 秀樹
2
Sengai TANAKA
1
1岐阜市民病院外科
2岐阜市民病院中央検査部病理
pp.1065-1068
発行日 1986年6月20日
Published Date 1986/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209476
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はじめに
長期にわたる難治性の痔瘻に癌が続発した報告は,欧米ではRosser1)の論文をはじめ多数みられる.本邦でも鬼束2)の報告以後症例数の増加をみ,第14回大腸癌研究会(1981年)では肛門部悪性腫瘍が主題として取りあげられ,この時の隅越3)のアンケート調査によれば,痔瘻に続発した肛門癌は95例であつた.
最近われわれは50年来の痔瘻に粘液癌が続発した1例を経験したので,若干の文献的考察をくわえて報告する.
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