特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅳ.併存疾患をもつ外科患者の薬物療法
6.肝・胆・膵
胆嚢摘出後困難症
鈴木 範美
1
1東北大学医療技術短期大学部外科
pp.840
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209406
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□基本事項
1)胆石症などの良性胆道疾患に対して胆嚢摘出術施行後も術前と同様の愁訴が続くか,または新たな愁訴が出現して治療の対象となる場合,これを胆嚢摘出後困難症(以下本症)と定義する.本症は,したがつて胆道手術後の愁訴例すべてを指すのではなく,胆摘後再び胆道系に起因する症状を呈する症例のみを包括するものと考える,なお,本症には類似の名称が多数あり,それぞれその概念に微妙な相違がある.
2)本症は胆摘後の種々の病態の総称であるから,その病態の解明が大切であり正確な診断が下される必要がある.
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