Japanese
English
臨床報告
食道癌切除後に発生した乳糜胸の1治験例
A case of chylothorax following resection of esophageal cancer
渡辺 明彦
1
,
中谷 勝紀
1
,
宮城 信行
1
,
酒本 和則
1
,
杉崎 俊照
1
,
白鳥 常男
1
Akihiko WATANABE
1
1奈良県立医科大学第1外科
pp.509-512
発行日 1986年4月20日
Published Date 1986/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209305
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はじめに
従来外科手術に起因する乳糜胸はごくまれであつたが,1960年代より,大血管,肺,縦隔,食道などの胸部外科手術の増加に伴つて本邦,欧米ともに報告例が増加してきた.診断,治療法の進歩により従来高かつた死亡率もかなり改善されるようになつたが依然として治療に難渋する症例もみられる.
今回われわれは食道癌切除後に発生した両側の乳糜胸に対してOK−432及びtetracycline系抗生剤DOXYの胸腔内注入ならびに放射線照射による癒着療法にて治癒し得た症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
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