講座 腫瘍マーカー—適応と限界・7
消化器内分泌腫瘍
黒田 慧
1
,
森岡 恭彦
1
,
豊島 宏
2
1東京大学医学部第1外科
2日赤医療センター消化器外科
pp.1545-1549
発行日 1985年11月20日
Published Date 1985/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209180
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はじめに
消化器内分泌腫瘍は複数のホルモンを産生するmix—ed cell typeが多い.その多くはホルモン過剰症状を示さない無症候性腫瘍にとどまるが,一部は産生ホルモン中,生物学的活性の強いホルモン(原因ホルモン)の作用によつて特有の臨床症候(図1)を呈する(症候性腫瘍と呼ばれる).
無症候性,症候性を問わず,腫瘤が産生するホルモンは,腫瘍の存在や手術後腫瘍遺残の有無,腫瘍再発を示す最も有用なmarkerとなる.
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