出血との闘い・局所止血法の歴史・5
18世紀以降の止血法の発展
安藤 博
1
1東京慈恵会医科大学第3分院外科
pp.1531-1533
発行日 1985年11月20日
Published Date 1985/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209176
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先に4回にわたり18世紀初頭までの止血法の発展について筆を進めてきた.今回は近代外科の基礎が築かれる18世紀の止血法,とくに止血器具の変遷について述べてみたい.
フランスの外科アカデミー(Academie de Chi—rurgie)の初代院長であり,解剖学的基礎教育の重要性を主張したプティ(Jean Louis Petit,1674〜1750)は,1718年に出血を軽減するために動脈を圧迫するネジ巻きコンプレッサーを開発し,その器具にターニケット(Tourniquet)の名称を付けている.
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