Japanese
English
特集 肝臓癌のTAE療法
化学・塞栓療法(chemo-embolization)の方法,適応,効果—われわれの軌跡をふりかえつて
Method, indication and effect of chemoembolization
岡村 純
1
,
門田 守人
1
,
黒田 知純
2
,
吉岡 寛康
2
,
桜井 幹已
3
,
若狭 研一
3
Jun OKAMURA
1
1大阪大学医学部第2外科
2大阪大学医学部放射線科
3大阪大学医学部病院病理部
pp.967-972
発行日 1984年7月20日
Published Date 1984/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208757
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
切除不能肝癌に対する姑息的治療法としてのTAEはその評価が定まり,今日ではどの施設でも日常ルーチンに行つている.
われわれは1980年来,山田らの報告1)にひきつづいてTAEを行つてきている2).ただしわれわれの方法はTAEに先だつて制癌剤の動注をおこなつているので,chemo-embolizationとよんでいる.TAEは単独で行われることは少なく,少量であつても制癌剤を浸みこました塞栓物質を用いているので厳密な意味ではおしなべてchemo—embolizationを行つているということになる.しかし,chemo.の影響がつよく出るのか,emboli—zationの効果がdominantであるのかについての争点を問題にした時期もあつたが,その評価は本文でくみとつていただけると思う.この両者は相争うものではなく相補的(complimentary)なものである.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.