特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている
胃・十二指腸手術
十二指腸潰瘍切除でぬいしろがなくB-ⅠかB-Ⅱに迷つた
前田 昭二
1
,
湯浅 鐐介
1
1前田外科病院外科
pp.759
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208660
- 有料閲覧
- 文献概要
十二指腸潰瘍の胃切除を終つてさて十二指腸断端を閉鎖するべきか,B-Ⅰを行うべきか迷う場合がある.いわゆる胃穿孔の様な十二指腸前壁病変の場合は問題にならないが幽門部小彎側や後壁に潰瘍がある場合は瘢痕,癒着で周囲組織の短縮が強く断端処理には適切な判断と精密な縫合技術が要求される.
前述の如く十二指腸断端にこの様な変化が強い場合はB-Ⅱのために断端閉鎖を強行するのは得策でなく,むしろB-Ⅰを行う様に吻合を工夫する方が安全である.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.