世界の手術室・3
"温故知新"が生きるパリの病院
隅田 幸男
1
1国立福岡中央病院心臓血管外科
pp.529-531
発行日 1984年4月20日
Published Date 1984/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208608
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
医学の源流・パリ
パリではHôtel-Dieu,Necker病院,小児病院(Hopi—tal des Enfants Malades),およびBroussais病院を何度か訪れた.とにかく,パリは中世以降の医学においてヨーロッパのみならず世界の医学の源流であるといつても過言ではない.それほど医学史上に著名な学者の名前がどの病院を訪れても溢れているのである.(大村敏郎氏により本誌37巻1号より数10回連載の外科吏外伝──ルネッサンスから外科の夜明まで──に詳しい)
日本の医師の大半はアングロサクソン・ゲルマンの文化しか原語では理解できないため,ラテン系の医学が何となくべールに包まれていて,神秘にすら思えることがある.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.