いわせてもらえば
パリの思い出
井上 なつゑ
1
1日本看護協会
pp.105
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914986
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1928年のこと,7月の夏期休暇を利用して,海外の見学旅行をするという計画があった。ベルギー,ノールウェー,スエーデンなどの病院看護の見学実習に行く人や,フランスなどの社会事業施設を見学する者など,コースによってそれぞれ適当に配分されて,10日から2週間を過ごすようになっていた。
私はフランスの社会事業を見学するグループに入れられて,旅行の準備をすることになった。日本でも,ファッションの中心は,やはり花のパリという意識を多くの人がもっているが,英国のロンドンの人びとも同じ感じをもっていることに,今さらながら目を見開いた。英国とフランスは,昔からたえず何かと政治的ないざこざはあっても,やはり,フランスの長所は長所として認めていたことに,さすがだと思った。
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