Japanese
English
臨床報告
胃軸捻転症を合併した成人右Bochdalek孔ヘルニアの1治験例
A case of right Bochdalek hernia in an adult with volvulus of the stomach
越智 祥隆
1
,
本郷 三郎
1
,
渡部 高昌
1
,
米澤 望
1
,
松尾 宏
1
,
村尾 佳則
1
,
上田 豊晴
1
,
増井 義弘
1
Yoshitaka OCHI
1
1県立奈良病院外科
pp.139-142
発行日 1984年1月20日
Published Date 1984/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208545
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
Bochdalek孔ヘルニアは,先天性横隔膜ヘルニアの中では最も頻度が高く1),近年の小児外科の進歩と相まつて,その手術成功例の報告も増加し,新生児の先天性疾患の内では比較的多い疾患の一つとなつて来ている.一方,成人の横隔膜ヘルニアは食道裂孔ヘルニアが最も多く,小児期に無症状に経過し,成人になつてから発見されるBochdalek孔ヘルニアは比較的稀である.また,そのほとんどは左横隔膜ヘルニアであり2),右側の報告例は極めて稀と言える.われわれは最近,胃軸捻転症を合併した,成人の右Bochdalek孔ヘルニアの1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.