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特集 腹部外傷の超音波診断
腎臓,後腹膜外傷
Ultrasonographic evaluation of renal and retroperitoneal injury
平敷 淳子
1
Atsuko HESHIKI
1
1群馬大学医学部中央放射線部
pp.343-347
発行日 1983年3月20日
Published Date 1983/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208257
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はじめに
腎外傷の約70%は鈍傷blunt traumaであり,症状は多くの場合出血である.腹壁が薄く,骨格も強靱でない小児では外傷により腎が損傷を受ける頻度は高く,また重篤な外傷性変化ともなりうることが多い.特に馬蹄腎等先天性奇型を伴う時には腎外傷を受けやすい状態にあると言える.
腎,後腹膜腔の解剖学的な関係やそれらで起こつた病変の内部構築は確かにCT像で明瞭に描画される(図1).しかし任意の断面像が容易に得られ,機能に関係なく実質臓器の形態診断が可能な超音波診断は外傷時の診断にも広く応用されている.
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