特集 造血器腫瘍
Ⅲ 検査法の基礎知識
10.画像検査―1)骨髄造血組織評価
小澤 栄人
1
,
天沼 誠
1
,
平敷 淳子
1
Eito OZAWA
1
,
Makoto AMANUMA
1
,
Atsuko HESHIKI
1
1埼玉医科大学放射線医学
pp.1319-1323
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905233
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はじめに
骨髄の病態評価は組織学的検査や末梢血液検査によりなされ,画像診断ではシンチグラムがこれまで主流であった.現在,臨床で用いられるMRIはプロトン(水素原子核)を画像化したものであるが,画像化に当たっては多様な情報キャリアを用いることができ,それぞれの情報キャリアを強調する方法がパルス系列として開発されている.特に骨髄のMRIでは赤色髄および黄色髄の変化が骨髄内脂肪の増減および水の増減として表現されるため,それらを強調および分離したパルス系列を用いた骨髄画像化が一般的に行われている.
本稿では,MRIによる骨髄造血組織の画像とその変化および骨髄造血組織の量的評価の方法について概説する.
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