新形影夜話・2
心の平静を保つこと
陣内 傅之助
1,2
1大阪大学
2近畿大学医学部附属病院
pp.222-223
発行日 1983年2月20日
Published Date 1983/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208241
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外科医が手術をするときには,体調の上からも精神的にも常に自分をベスト,コンディションにするように心掛けていなければならない.
手術前夜は十分な睡眠がとれるよう日頃から訓練しておくべきで,むつかしい手術だからといつて気になつて眠れないようであつては,まだその手術をする資格はないといつてもいいだろう.もちろん,前日までに,以前まごついて困つたことのある手術の手順や,思わぬ異型に遭遇しても困らぬよう局所解剖の勉強をしておくことは当然であるが,これをすませたらあとは熟睡できるように日頃から癖をつけておくべきである.酒飲みの外科医の中には,このような場合には前夜十分お酒を飲んでぐつすり熟睡すると,朝早く目が覚めても頭がすつきりしているという人もある.こんな習慣の人はその方がいいだろう.要は翌朝の状態をベストに持つてゆくことである.
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