特集 外科外来マニュアル
私の治療
総論
急性中毒症への対応
大久保 高明
1
1池袋大久保病院外科
pp.840-844
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208044
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□概説
急性中毒症は,患者の状態により診断が容易なものもあるが,原因不明の臨床症状を呈して来院した場合,各種中毒症を念頭におくことが,診断の第一歩である.問診あるいは関係者より,中毒の原因,時間経過の推定,他薬剤の併用,他疾患の存在,不慮の事故,自他殺の別も考慮にいれねばならない.
症状が軽度で,保存的治療で十分なものから,重症で生命の危険に結びつくものまであり,迅速的確な処置が必要とされる.欧米では,Poison Control Center(P. O. C),Poison Imformation Service(P. I. S)があり,わが国でもようやく開設された.(中毒情報センター,☏0298-51-9999,筑波大学病院内)一般外科医も,急性中毒症の広範な知識と技術が要求されるので.本稿では,一般的な急性中毒症の療法および日常遭遇しやすい急性中毒症について述べる.
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