特集 外科外来マニュアル
私の治療
各論—頭頸部
顔面神経麻痺
若杉 文吉
1
1関東逓信病院ペインクリニック科
pp.635-636
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207961
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□概説
末梢性顔面神経麻痺としてベル麻痺が圧倒的に多く,次いでハント症候群,外傷,耳性,腫瘍によるなどである.筆者らはベル,ハント等に対しては積極的に星状神経節ブロック療法を行つている.それはこの交感神経節ブロックにより病変部における血管攣縮を解除し阻血性変化による浮腫などを取除き,病変の治癒促進をもたらすからである.さらに糖尿病等の合併疾患によつては薬物療法が制約されるし,妊娠中または妊娠可能な女性ではやはり薬物療法は慎重を要する.本ブロック療法は禁忌のほとんどないのが特徴である.
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