Japanese
English
臨床報告
Embolizationおよび肝動脈結紮にて治癒せしめえた肝破裂の1例
A case of liver fructure treated with successful angiographic embolization and ligation of right hepatic artery
須藤 峻章
1
,
白羽 誠
1
,
石山 堅司
1
,
竹本 雅彦
1
,
浅川 隆
1
,
河村 正生
1
,
梅村 博也
1
,
久山 健
1
,
田村 健治
2
Takaaki SUDO
1
1近畿大学医学部第2外科
2近畿大学医学部放射線科
pp.583-586
発行日 1982年4月20日
Published Date 1982/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207945
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はじめに
肝破裂の治療としては,ドレナージ手術1),肝縫合法2),resectional debridement3),肝切除術4-6),肝動脈結紮7,8)など手術療法がおもにおこなわれているが,肝破裂では,大量の出血を伴い,肝機能は障害されており,とくに肝右葉を切除することは多大な危険性を伴うものである.
私達は,最近某病院にて肝摘後肝右葉に被膜下破裂を来し,ドレナージ手術を施行したが出血がとまらず,本院に緊急入院し,angiographic embolizationにて出血のコントロールを行い,次いで肝動脈結紮にて治療せしめえた1例を経験した.肝破裂にembolizationを施行したのは本邦第1例目であると考えられるので若干の文献的考察を加えて報告する.
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