Japanese
English
臨床報告
V-P shunt tubeを介して腹腔内転移をきたした原発性頭蓋内黒色腫の1例
Extracranial metastasis of primary intracranial melanoma through ventriculo-peritoneal shunt:a case report
畑中 光昭
1
,
蕎麦田 英治
1
,
工藤 一
2
Mitsuaki HATANAKA
1
,
Sobata Eiji
1
,
Hajme KUDOH
2
1弘前大学医学部脳神経外科
2弘前大学医学部第2病理
pp.413-416
発行日 1982年3月20日
Published Date 1982/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207920
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はじめに
従来,稀といわれてきた原発性脳腫瘍の頭蓋外転移は,近年,観血的または非観血的療法の進歩に伴い,生存期間が延長し,頭蓋外転移の機会が増加したともいえる6,13).特に,meningeal disseminationをきたしやすい腫瘍を中心として手術による髄液短絡管を介した遠隔転移の報告が散見されるようになり,髄液短絡術の合併症として新たな問題をなげかけている.
原発性頭蓋内黒色腫もmeningeal disseminationの可能性が高く,shunt tubeを介した頭蓋外転移は考えられるが,実際上,その報告は極めて少ない.われわれは剖検によつてV-P shunt tubeを介してダグラス窩腹膜及び大網にdisseminationを来した事を証明した1症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
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