今月の主題 血液ガスの基礎と臨床
呼吸と血液ガス
酸塩基平衡
大塚 洋久
1
1北里大内科
pp.156-157
発行日 1975年2月10日
Published Date 1975/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205767
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生体は体液の水素イオン濃度が高い時は酸の排泄量を増し,低い時はそれを減らして体液水素イオン濃度を一定に維持しようとする.そのほかに,体液自体が水素イオン濃度の変化を緩衝する能力を持っている.すなわち体液の水素イオン濃度を外部から変化させようとすると体液の中の化学平衡関係が変化して,その結果起こる反応は水素イオン濃度の変化を小さくする方向へ進行する.このような体液の緩衝能力と諸臓器の調節機能が総合された結果が,血液のpHやPco2,あるいはbase excessなどの酸塩基平衡諸量として表されるものである.
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