Japanese
English
臨床報告
乳癌再発後長期生存例の1例と本邦文献集計
A case report of long term survival after recurrence of breast cancer with Japanese literature reviews
野口 昌邦
1
,
広沢 久史
1
,
松葉 明
1
,
木下 元
1
,
三輪 晃一
1
,
木南 義男
1
,
宮崎 逸夫
1
,
松原 藤継
2
,
島村 浩二
3
,
藤森 仁行
4
Masakuni NOGUCHI
1
1金沢大学医学部第2外科
2金沢大学医学部検査部病理
3金沢大学医学部整形外科
4藤森医院
pp.1295-1299
発行日 1981年8月20日
Published Date 1981/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207774
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
乳癌は予後の比較的良好な癌の一つであり,再発しても長期に生存する症例が少なからず存在することが知られている.第16回乳癌研究会においても乳癌再発後長期生存症例が主題として取り上げられ,さらに全国57施設よりアンケート調査を行ない乳癌再発例2,405例の再発後生存率を検討し,再発後3年で22.0%,5年で12.3%とかなりの症例が再発後生存していることを明らかにしている1).しかし再発後10年以上の長期生存例は非常に少ないと考えられる.
私どもは乳房切断術後約5年で再発し,その後,約10年間に局所再発,骨転移などを来たし,現在なお加療中の1症例を経験しているので,本邦文献における再発後10年以上生存した乳癌症例を集計し検討を加え報告する.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.