Japanese
English
臨床報告
反回神経麻痺を来たした迷走神経鞘腫の1治験例
A case report of vagus neurinoma with paralysis of the recurrent laryngeal nerve
関口 忠司
1
,
若杉 尋
1
,
細井 順
1
,
村山 英樹
1
,
森岡 恭彦
1
,
長谷川 嗣夫
2
,
田原 一二
3
,
小林 誠一
4
Chuji SEKIGUCHI
1
1自治医科大学一般外科
2自治医科大学胸部外科
3自治医科大学内科
4自治医科大学病理
pp.269-273
発行日 1980年2月20日
Published Date 1980/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207387
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はじめに
縦隔腫瘍の症状のうちで,頸静脈怒張や嗄声は,呼吸困難,顔面浮腫,嚥下障害と並んで悪性症状とされ,良性腫瘍では稀である3,4).一般に縦隔腫瘍としての神経鞘腫は後縦隔に多くみられ,さらに神経鞘腫により神経麻痺のみられる事は一般に少ない.また神経鞘腫では,切除により,かえつて麻痺を来たすこともあり,その手術適応に関しても問題が多いといえる.
われわれは最近,嗄声を呈し,反回神経麻痺を認めた縦隔内迷走神経鞘腫の1例を経験したので報告し,あわせて文献的考察を加えた.
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