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特集 外科医のための麻酔
局所麻酔・全身麻酔の使い分け—外科医に必要な局所麻酔の知識
How to choose between local and general anesthesia properly ; useful knowledge of local anesthesia for surgeon
美濃部 嶢
1
Takashi MINOBE
1
1中央鉄道病院麻酔科
pp.173-180
発行日 1980年2月20日
Published Date 1980/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207371
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はじめに
一般に,麻酔科が設置されている総合病院では,全手術症例の50〜75%は全身麻酔下で実施されており,残りが脊髄麻酔,硬膜外麻酔,各種神経ブロック,局所浸潤麻酔などで行なわれている現状である.しかし麻酔方法の選択の基準は必ずしも画一的なものではなく,手術の対象となる疾患,術式および手術部位,年齢,患者の全身状態,患者の希望などの患者側の麻酔方法選択の因子の他に,手術を行なう外科医の力量と,麻酔を実施する麻酔科医の知識,手腕や,好みによつて麻酔方法が左右されることが多い.
最終的には,術者の希望,意見をもとに合議の上で麻酔科医が麻酔方法を決定すべきである.したがつて本稿では,一般的な麻酔方法選択の基準となる諸因子について説明すると同時に,局麻か全麻かの選択の基準ともなる局所麻酔の基礎知識,外科医にとつて有用な2・3の局所麻酔法について述べてみたい.
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