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ハリ麻酔の可能性と限界—脳外科手術症例の検討
許 瑞光
1
1熱海総合病院脳神経室
pp.1561-1565
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207299
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□脳外科手術におけるハリ麻酔の意義
すでに,本誌で脳神経外科領域におけるハリ麻について,いくつかの症例をあげ,ハリ麻によつて手術が可能であること,また適当な症例の選択によっては,かなり大きな手術をハリ麻で施行し得ることを述べた.
脳神経外科における良性の腫瘍にMeningiomaをあげることができる.良性ではあるが,かなり出血し易い腫瘍である.このMeningiomaをハリ麻で手術する機会に恵まれた.その目的の一つは,ハリ麻だと出血が少ないこと,さらに運動野や感覚野に腫瘍が癒着している場合,術中に患者の手足の運動機能や感覚をチェックできる利点があるからであつた.
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