Japanese
English
特集 外科とエコー
腎臓
Ultrasonic diagnosis of kidney
渡辺 泱
1
,
大江 宏
1
,
斉藤 雅人
1
,
三品 輝男
1
Hiroki WATANABE
1
1京都府立医科大学泌尿器科学教室
pp.227-235
発行日 1979年2月20日
Published Date 1979/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207108
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はじめに
われわれは生体深部に奥深く位置する腎に対する形態的診断法として,早くから開発されたIVP,腎動脈撮影法などのX線検査法や腎シンチグラフィーを主とする核医学検査法などの秀れた検査手技をもつており,腎疾患に関する詳細な情報を得る恩恵に浴してきた.
一方,ここ数年間の超音波医学の進歩は,とくに断層診断装置の分野においてまことにめざましく,当初のダイナミックレンジの狭いon-off型の診断装置(Simple B mode echography)から,最近ではスキャンコンバーターによるいわゆる階調性表示(scan converter gray scale echogra—phy)をほどこしたダイナミックレンジの広い診断装置,さらには実時間表示(real time display)を可能ならしめた電子式あるいは機械式高速走査装置の開発にいたるまで驚異的なスピードで発展しつつあり,腎疾患の診断分野においても既存の検査法ではカバーできなかつた欠点を補い,さらに一層,具体性のある多くの情報を提供し得るようになつた.
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