Japanese
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特集 外科とエコー
超音波診断—理論と実際
Theory and practice of diagnostic echography
竹原 靖明
1
Yasuaki TAKEHARA
1
1関東中央病院外科
pp.161-171
発行日 1979年2月20日
Published Date 1979/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207102
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はじめに
近年超音波診断法は高分解能を有する電子スキャンの開発・実用化により急速に臨床の場に普及し高い評価を受けている.それは侵襲がほとんどなく,苦痛を伴わないという利点の上に画像が鮮明かつ緻密になつたこと,なんら熟練を要さないで実時間で画像が観察できるようになつたことによるものである.このような装置の急速な進歩および臨床への普及は長年この道の研究にたずさわつてきたものにとつては無上の喜びであるが,一方一抹の不安がないわけではない.それは現在,臨床診断に利用されている超音波の宿命的ともいえる性質を無視したような過度の評価や期待が見られるからである,したがつて,ここでは復習の意味から診断に用いられる 「超音波」に限定し,とくに断層法の実技・読影に必要とする事項に力点をおいて解説した.超音波画像に対する正しい認識に役立てば幸いである.
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