Japanese
English
臨床報告
胸腔内甲状腺腫の4症例
Four cases of intrathoracic goiter
速水 四郎
1
,
長谷川 晴彦
1
,
高本 滋
1
,
中神 信男
2
,
石川 覚也
2
,
福田 巌
2
,
古田 環
2
,
竹内 栄二
2
,
鈴木 裕
2
,
山内 晶司
2
,
宮田 完志
2
,
宇仁田 卓
2
,
宇野 裕
3
,
鈴木 幸三
4
Shiro HAYAMI
1
1名古屋第一赤十字病院内科
2名古屋第一赤十字病院外科
3名古屋大学医学部付属無菌動物研究施設
4更生病院内科
pp.123-127
発行日 1979年1月20日
Published Date 1979/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207097
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はじめに
胸腔内甲状腺腫の定義・分類及び呼称に関して多くの報告があるが未だ一定の見解がなく,臨床上甲状腺腫の最大部または最大径が胸腔上口以下にあるものをintra—thoracic goiterとし,そのうち全体が胸腔内にあるものをcompleteまたはtotal,他をincompleteまたはpartialとするものが多い9,15).その他,解剖学的な位置関係を加味したCurtis1)や原等3)の分類,迷入甲状腺腫を分離したRives12)の分類などがある.
著者等は甲状腺疾患患者1,159例,結節性甲状腺腫(以下結節腫と略)患者486例の中,頸部甲状腺腫に連続し胸腔上口以下に最大径を有する不完全胸腔内甲状腺腫(以下不完全胸腔内腫と略)の4例(癌腫2例,腺腫2例)を経験したので,その概要を報告すると共に胸腔内腫本邦集計例と頸部結節腫自験例の臨床像を比較検討した.
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