Japanese
English
特集 肺癌—新しい診療のポイント
早期肺癌の診断—集団検診によるアプローチ
Early detection of lung cancer;approach through mass examination
西村 穰
1
,
杉浦 孝彦
1
Minoru NISHIMURA
1
,
Takahiko SUGIURA
1
1愛知県がんセンター病院第2内科
pp.1213-1218
発行日 1977年10月20日
Published Date 1977/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206817
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はじめに
近年わが国における肺癌の増加は著しい.厚生省の人口動態統計によると人口10万当たりの肺癌訂正死亡率は1950年の男1.9,女0.8に対して1974年では男12.2,女4.5となり,戦後の4半世紀の間に男6.4倍,女5.6倍の増加を示している1).また1972年には肺癌死亡者数は肺結核死亡者数を上まわつた.これはわが国における重要な社会問題である.
ところで肺癌の予後は一般に極めて不良とうけとられている.たしかに肺癌全体から見た5年生存率はたかだか数%をこえない.それでは何が肺癌の成績をこの様に悪くしているか.
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