Japanese
English
特集 非癌性乳腺疾患の外科
乳房異物—障害と処置
Breast lesions following the cosmetic procedures
久保 完治
1
Kanji KUBO
1
1国立名古屋病院第5外科
pp.593-597
発行日 1977年5月20日
Published Date 1977/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206735
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はじめに
本稿における乳房異物とは,整容の目的をもつて,乳房実質ないしその周辺に,注入あるいは挿入された液状の物質を意味することとする.第二次世界大戦後,本邦においても,いわゆる豊胸術なるものが一部で流行してきた.
古くは,乳房の著明なasymmetryに悩む婦人に,大量の皮下脂肪を皮膚とともに,当該乳房部位まで移動し,形成の目的を達することが行なわれた.しかし,これらの方法(Gillies法,Rein—hard法など)では,数次に分割して手術を行なう必要もあり,患者,医師とも苦労が多く,時間もかかるので,次第に行なわれなくなつてきた.
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