Japanese
English
臨床研究
急性虫垂炎のX線診断—144例の検討
X-ray diagnosis of acute appendicitis;analysis of 144 cases
多田 信平
1
,
新谷 陽一郎
1
,
木野 雅夫
1
,
南条 光夫
1
,
原田 潤太
1
,
兼平 千裕
1
,
関谷 透
1
,
久保田 進
1
,
高山 誠
1
,
阿武 泉
1
,
黒田 敏道
1
,
河井 啓三
2
,
中村 紀夫
3
,
山口 金吾
4
Shinpei TADA
1
1東京慈恵会医科大学放射線科
2東京慈恵会医科大学第1外科
3東京慈恵会医科大学第2外科
4国立東静病院放射線科
pp.385-389
発行日 1977年3月20日
Published Date 1977/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206707
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
急性腹症の原因には各種炎症,臓器の破裂および閉塞,血行障害などがあるが,そのうち炎症,特に急性虫垂炎の占める位置は大きく,綿貫18)によると急性虫垂炎は救急外来を訪れる腹部急性疾患の過半数を占めるという.
急性虫垂炎のX線診断については種々の所見が記載され,多くの報告がなされている.もとより急性腹症においては緊急手術の必要の有無を決定する外科医の豊富な経験が要求されるわけであるが8),それにはX線診断領域からの寄与も必要と思われる.一般には急性虫垂炎においては,その所見の非特異性,臨床診断の容易さもあつて,腹部単純撮影は軽視されがちである.今回144例の急性虫垂炎症例のX線検査をreviewする機会を得たので,各所見の出現率と特異性を考慮した有所見率を分析し考察を加えた.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.