Japanese
English
臨床研究
完全静注栄養法とその合併症
The complications of the complete intravenous feeding
藤田 忠義
1,2
,
松本 義信
1,2
,
太田 威彦
1,2
1愛知医科大学外科
2安倉病院一般外科
pp.373-377
発行日 1977年3月20日
Published Date 1977/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206705
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はじめに
完全静注栄養法(complete intravenous feeding)の適応が拡大されるにつれて,その合併症も無視できない問題である.数年前より経中心静脈高カロリー輸液法(hyper-almentätion)における手技,管理面に基因する合併症の報告が散見され,すでに成書にも紹介されているが,完全静注栄養法の治療をうけた患者が疾病の治癒後に完全静注栄養法の影響と考えられる疾病,すなわち,合併症に罹患したという報告はあまり見当たらない.著者らは過去数年間,主に末梢静脈より完全静注栄養法を行なつているが,過去5年間に219例の完全静注栄養法を施行し,そのうち41症例に経中心静脈高カロリー輸液法を1971〜1976年にかけて本邦およびスウェーデンの施設において行ない,経中心静脈高カロリー輸液法施行後に代謝異常をきたしたと思われる症例を観察した,著者らは完全静注栄養法の合併症という問題に注目し,症例を改めて出来るだけ詳細に検索した結果,機能上の合併症というものを数例経験したので紹介する.
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