Japanese
English
臨床報告
腹壁外に直接発育増殖を呈した虫垂癌の1例
A primary carcinoma of the appendix growing through the abdominal wall
谷田 理
1
,
阿部 重郎
1
,
谷田 真
1
,
西村 興亜
1
Osamu TANIDA
1
1鳥取大学医学部第1外科
pp.263-266
発行日 1977年2月20日
Published Date 1977/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206689
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はじめに
虫垂癌は1882年にBeger1)によつて初めて報告された非常に稀な疾患である.本邦でも1900年の金森2)の報告以来,私どもが集め得た範囲内では,文献的に未だ40数例報告されているにすぎないようである.
私どもは穿孔性虫垂炎による汎発性腹膜炎に対し,ドレナージ手術のみが行なわれ,後33年目に虫垂原発の癌種で,その発育が腹壁瘻孔を通じて腹壁外におよぶという,きわめて稀有な1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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