Japanese
English
特集 重度外傷
多重外傷の取扱い—胸部を中心として
The management of chest trauma in the patients with multiple injuries
須田 義雄
1
,
浅井 康文
1
,
長尾 恒
1
Yoshio SUDA
1
1札幌医科大学災害外傷部
pp.843-852
発行日 1976年7月20日
Published Date 1976/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206540
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はじめに
近年,災害交通事故数は減少の傾向にあるとはいえ,自動車道の整備,拡張に伴い,重篤な症例の増加,また災害事故も大型化の傾向にある.
特に交通災害の重症例では,損傷が身体の一部に限らず各部位に多発するのが特徴で,いわゆる多重外傷例が増加しつつあり,特に胸部外傷を伴う場合は,直接呼吸循環に関係するところから,なによりも迅速かつ的確なfirst aidが必要であつて,心大血管損傷を伴うshock例(循環虚脱),flail chestなどに代表される重篤な呼吸障害例には,他部位よりもまず胸部外傷に対しての処置が優先する.
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