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特集 手術と副損傷
脳動脈瘤(直達)手術における副損傷
Complications in the intracranial surgery for cerebral berry aneurysms and their management and prevention
相羽 正
1
Tadashi AIBA
1
1虎の門病院脳神経外科
pp.825-835
発行日 1975年7月20日
Published Date 1975/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206281
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はじめに
脳動脈瘤に対する手術に関しては,極めて多くの手術法が考案されているが1),大別して,①頭蓋内直達手術direct intracranial attacksと②頸動脈または椎骨動脈結紮術cervical carotid orvertebral ligationとにわけることができる.前者は開頭術により脳動脈瘤に直達し,その頸部を閉鎖したり(chpping or ligating aneurysms),あるいは瘤壁を補強して(wrapping or coatinganeurysms)再出血防止をはかるもので,今日最も一般的に行なわれている手術法である.これに対し後者は,頸部において頸動脈ないし椎骨動脈を結紮閉鎖する方法で,現在では頸動脈結紮術が,内頸動脈瘤や内頸動脈・海綿静脈洞瘤に対し単独で,または頭蓋内内頸動脈結紮術と併用するcombined extra-and intracranial trappingとして行なわれることがあるに過ぎない.このような手術の内容からいつて,両者の間に手術による副損傷の起こり方,内容,頻度等について大きな相違が生じてくるのは当然である.今回は紙数の関係で,今日最も一般的に行なわれる頭蓋内直達手術に限つてこれらの問題を検討することとしたい.
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