Japanese
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臨床研究
四肢動脈閉塞症における色素希釈法と臨床的意義について
The value of the indicator-dilution method in the peripheral arterial occlusive diseases
西島 早見
1
,
三木 久嗣
1
Hayami NISHIJIMA
1
,
Hisatsugu MIKI
1
1徳島大学医学部第1外科
pp.241-247
発行日 1974年2月20日
Published Date 1974/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205980
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はじめに
近時血管外科的手技は著しく進歩普及し,各領域に応用されて優れた成果があげられている.しかし,四肢動脈の閉塞性疾患は,本邦においては欧米と異なり,主として細少動脈の閉塞性病変を呈するBuerger氏病に由来するものが多く,その治療成績はいまだ満足すべき段階には達していない.
私ども従来から各種治療法について検討を重ねてきたが,治療に当たつては罹患肢の循環状態を明らかにすることが重要であると痛感してきた.罹患肢の循環状態は,現在一般には主として動脈造影法や指(趾)先脈波記録法などによつて観察されているが,これらは循環状態を機能的に把握観察する意味においては必ずしも満足できる方法とはいえない.そこで私どもは,色素希釈法による循環状態の観察を試み,興味ある成績を得たので報告し諸賢のご批判を仰ぎたいと思う.
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