Japanese
English
特集 急性腹膜炎
外傷性腸管破裂
Traumatic rupture of the intestinal tract
大矢 裕庸
1
,
金子 芳弘
1
,
折居 俊雄
1
,
伊藤 俊治
1
,
大島 道一
1
,
内田 敬美
1
,
大井 康之
1
,
横須賀 稔
2
,
松野 正孝
3
,
近添 拓世
3
,
片岡 一朗
3
Hirotsune OYA
1
1市立酒田病院外科
2市立富士宮病院
3日本医科大学第2外科
pp.1087-1096
発行日 1973年8月20日
Published Date 1973/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205859
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外傷性腸管破裂による臨床症状は出血と腹膜炎の組み合せといえる.これにさまざまな合併損傷が加わると臨床像は複雑となり,目先の損傷に眩惑されて実態を握みかねることにもなろう.本損傷のみならず腹部外傷の診療に当つては,初診時には救命を第1としての救急措置を順序よく迅速に行ない,全身状態の管理をすすめながら,次いで臨床経過の変化から開腹の可否について速やかな判断を得ることが要点となる.
ここでは筆者らの外傷性腸管破裂48例の臨床経験と,これに関する実験結果から,本損傷に対する基本的な診療方針を中心に述べていきたいと考える.
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