Japanese
English
症例
外傷性耳下腺管瘻の1治験例
A case report of traumatic fistula of the parotid duct
田中 祐尾
1
,
鎌谷 正博
1
,
畑間 博
1
,
梅山 馨
1
SACHIO TANAKA
1
1大阪市立大学医学部第1外科
pp.575-578
発行日 1973年4月20日
Published Date 1973/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205795
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はじめに
耳下腺あるいは耳下腺管瘻の損傷は,従来,耳下腺あるいは歯科領域での炎症,膿瘍等の切開によつて起こることが多く1-5),戦時中の戦傷は別としても,最近は種々の外傷が原因となる報告が多くなつてきており6)7),損傷後は難治性の耳下腺瘻,あるいは耳下腺管瘻を残すものである.これら耳下腺瘻や管瘻に対しては種々の保存的,外科的治療が行なわれてきたが,最近では耳下腺管の端々吻合術によつて修復されるようになつてきている4)7).
われわれも,外傷後に起こった耳下腺管瘻の1例に対して,ポリエチレンチューブを用いて耳下腺管の端々吻合を行ない治癒せしめえたので,ここに若干の考察を加えて報告する.
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