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特集 術後ドレナージの実際
食道癌手術後の胸腔内ドレナージ
Drainage of thracic cavity after radical operation for esophageal carcinoma
佐藤 博
1
,
磯野 可一
1
,
曾野 文豊
1
Hiroshi SATO
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.473-476
発行日 1973年4月20日
Published Date 1973/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205780
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はじめに
今日,胸腔内手術を施行した後,ドレナージをすることは全くの常識である.これは術後出血および滲出液の排出ならびに排気を迅速かつできるだけ完全に行なうのが目的であり,多量に潴溜することにより呼吸困難および循環障害などが起こり,また,潴溜液が長い間たまることは,容易に感染をまねき膿胸となり患者は重篤となる.特に,食道癌患者は一般に高齢者であり,一般状態が不良の患者が多いため胸腔内の合併症は致命的となる.
現在なお,食道癌手術後の死亡原因の第1が,肺合併症であることをみても,いかにこのことが重要なことであるかが伺える.
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