Japanese
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特集 外科と大腸—癌とポリープを中心に
右半結腸の癌手術法
Surgical treatment of carcinoma of the right colon
西島 早見
1
Hayami NISHIJIMA
1
1徳島大学医学部第1外科
pp.75-82
発行日 1973年1月20日
Published Date 1973/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205735
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はじめに
結腸癌は欧米においては発生頻度も高く重要な癌性疾患であるが,本邦においては胃癌や直腸癌などに比し頻度が低いこともあつて従来医家の関心は少ない傾向にあつた.しかし,近時生活様式の欧米風化とともに結腸癌症例は増加傾向を示し,また内視鏡的診断法の進歩とあいまつて諸家の注目を集めてきた.
元来,結腸癌は組織学的には比較的良性に属し限局性発育を営む傾向が強く,かつ結腸は腹腔内において比較的短かい結腸間膜をもつて被覆されてはいるが,血管やリンパ管系はおおむね分節状に配列されているので外科的治療に適している臓器と言えよう.
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